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2023.07.05

院長ブログ

病気になりたくない方必見!ビタミンDのちから

みなさん、こんにちは。まにわクリニック院長の馬庭です。
ところで、ビタミンDの摂取について考えたことはありますか?
ビタミンAは夜盲対策に重要であったり、ビタミンCの摂取が風邪を引きにくくすることは聞かれたことがある方も多いと思いますが、ビタミンDが色々な病気の予防につながることをご存知でしょうか。

今回は、コロナでも注目を浴びているビタミンDついて解説します。

1. ビタミンDの入り方

ビタミンDとは

まずはじめに、ビタミンDはどのようにしてカラダの中に入ってくるのか説明します。

ビタミンDは鮭、サバといって脂の多い魚に豊富に含まれています。それ以外にもきのこ類やレバー、チーズ、卵黄などにも含まれています。

私たちのカラダは、必要なビタミンDのある程度の量を食事から摂取しています。

2. ビタミンDは皮膚でも作られる

ビタミンDとは

ある程度のビタミンDは食事から摂取していると言いましたが、一部は皮膚からも合成されています。

皮膚に直射日光が当たると体内にビタミンDが生成されます。具体的には紫外線の中のUV-Bを浴びると、皮膚に存在する7-デヒドロコレステロールという物質を材料にしてビタミンDが生成されます。

ただしここで注意点!

屋内で窓越し日光を浴びてもビタミンDは生成されません。窓ガラスがビタミンDの生成に必要なUVBを遮断してしまうからです。

なので、日光によってビタミンDを作るためには屋外で太陽の光を浴びる必要があります。

3. ビタミンDはの摂取基準とは

では、私たちのカラダは1日にどれくらいのビタミンDが必要なのでしょうか。
日本人の食事摂取基準(2020年版)では1日の摂取の目安量が、18歳以上の男女ともに8.5㎍(マイクログラム)(340IU)とされています。

以下は年齢毎の摂取基準値です。

ビタミンDとは

これは鮭やサンマなどを1人前摂れば十分にまかなえる量です。

ただし、この摂取基準は十分に日光を浴びて皮膚からもビタミンDが生成されると仮定して計算されています。

みなさん、毎日魚を食べて、しっかりと日光浴していますか?

4. 今の時代、ビタミンDは不足している

ビタミンDが正常な女性は5人に1人しかいない

今の時代、ビタミンDは不足していると言われています。
令和元国民健康・栄養調査によると、日本人のビタミンDの平均摂取量は6.9㎍と報告されています。

調査によっては、ビタミンDの血中濃度が正常範囲なのはわずか2割程度との報告もあります。

ビタミンDとは
Miyamoto T. et al. Keio J Med 65 (2) : 33–38, 2016

そもそも摂取量が少ないのです。それに加えて外で遊ぶ時間が減ったり、コロナの影響などで屋外に出る機会が減ったり、日焼け止めを使用するなど、皮膚で作られるビタミンDの量も十分ではありません。

5. ビタミンDと骨

では、ビタミンDが不足すると、なにが問題になるのでしょうか

ビタミンDとは

ビタミンDは体内へのカルシウム吸収や骨の形成に必要となります。

ビタミンDの血中濃度が低下してしまうと血液中のカルシウム濃度の低下や骨吸収(骨を分解して骨からカルシウムが放出される)が進行し、骨粗鬆症がすすんでしまいます。

子供にビタミンD不足が生じると「くる病」と呼ばれる病気を発症し、骨や筋肉などが脆くなってしまいます。

骨を丈夫にするためには、カルシウムの摂取よりもビタミンDの摂取の方が重要となります。

6. ビタミンDとがん

ビタミンDとがんは関係あるの?と思われる方も多いのではないでしょうか。

近年の調査では、血中のビタミンD濃度が低い人で非小細胞肺がん(Clin Cancer Res. 2018 Sep 1;24(17):4089-4097.)や大腸がん、乳がん、前立腺がんなどさまざまなガンになりやすいことが報告されています(E Wu, et al. Eur J Nutr 2023)。

ビタミンD効果

7. ビタミンDと糖尿病

ビタミンDビタミンは、インスリンの分泌にも関与しています。

海外の研究では、耐糖能障害(糖尿病の前段階)の人に3年間ビタミンDサプリメントを投与することによって、糖尿病の進展リスクが15%も低下したことが報告されています。
その中でも血中のビタミンD濃度が50ng/ml以上の人は、29ng/ml以下の人と比べて糖尿病の進展リスクが76%も低下したとされています(Thomas A, et al. Ann Int Med 2023)。

驚くべき結果ですよね。

8. ビタミンDとメンタル異常

それ以外にも、ビタミンDビタミンには気分安定作用があり、季節によって情緒不安定な方では、血中ビタミンD濃度が低いことが報告されています。

冬場にうつ傾向になる方にはビタミンDの補給が良さそうです。

以下にビタミンD濃度と疾患の関連を示します。

ビタミンD効果
(Graland CFらのチャートより改変)

実に多くの疾患がビタミンDの血中濃度をあげることで予防出来うるかがわかります。

9. ビタミンD不足を解消するためには

では、ビタミンD不足を解消するためには何をすれば良いでしょうか。

ビタミンDとは

食材では鮭やサンマなど、脂の多い魚を摂取することがおすすめです。レバーなどにも含まれていますが、含有量としては魚に軍配があがります。
それ以外ではしいたけなどのきのこ類にも含まれていますが、魚にはおよびません。

日光を浴びるのも1つです。しっかりと外にでて太陽の光を浴びましょう。

ビタミンD6

ただし、冬場や緯度の高い地域では、下の図のように長時間太陽に浴びる必要があり、現実的ではありません。
長時間になると皮膚がんのリスクや日焼け、肌荒れの原因にもなりますしね。

ビタミンDとは

これだけビタミンD不足がまん延している現代社会では、サプリメントでの補給もおすすめです。

ただし、容量や血中ビタミンD濃度、血中カルシウム濃度などには注意が必要であり、医師にアドバイスしてもらった方が安全であると考えます。

いかがでしたでしょうか?

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

食事やサプリメントなどを使用して、しっかりとビタミンD濃度を維持し、さまざまな病気の予防に努めて頂きたいものです。
まにわクリニックでは、栄養サポート、サプリメントのご提案、栄養状態のチェックなどを行っております。気になるかたは一度ご相談ください。

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