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2023.08.11
院長ブログ
あなどるなかれ!胸のドキドキ
みなさん、こんにちは。
まにわクリニック院長の馬庭です。
たまに胸がドキドキする
脈がとぶ
動悸がする
このような症状をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
多くの場合は様子をみるだけで大丈夫ですが、中には重大な合併症を引き起こすものもあります。
今回はそのような胸の動悸症状について解説します
1. 動悸とは?
動悸(どうき)とは、心拍数が速くなることで、鼓動を感じる症状を指します。
動悸は身体的な活動や感情的な反応など、さまざまな状況で起こることがあり、一時的なものから慢性的な問題まで、さまざまな原因が考えられます。
一般的な動悸の原因には以下のような原因があります。
経過を見ていれば大丈夫なものもあれば、貧血や甲状腺異常、不整脈のように速やかな受診が勧められるものまであります。
2. 動悸を感じる不整脈
動悸を自覚する原因の1つに不整脈があることは上記に述べた通りです。
一言で不整脈といっても数多くの種類があります。
大きく分けると
「徐脈性不整脈」「頻脈性不整脈」
に大別されます。
徐脈性不整脈とは、脈がゆっくりになるタイプの不整脈であり、
頻脈性不整脈とは、脈が早くなるタイプの不整脈です。
動悸を感じるのは、おおくは頻脈性不整脈となります。
頻脈性不整脈の中にも数多くの種類があります。
3. 多くは経過観察でOK.でもなかには・・・
上記に挙げた頻脈性不整脈のうち、一番頻度が多いのは上室性期外収縮、心室性期外収縮です。
これは、一定のリズムで脈が打っているときに、タイミングがずれて脈を打ってしまう不整脈です。
健康な若年者でも普通に見られるタイプの不整脈で、これを認めただけでは大きな異常とはなりません。
ただし、期外収縮も頻度が多いと心臓の機能にダメージを与える場合があり、頻度が多ければ精密検査は必要であると考えます。
発作性上室性頻拍は、若年の方でも認められる不整脈であり、長いときは数時間にわたり強い動悸を自覚します。
治療が必要ですが、カテーテルアブレーションを行うことで根治が期待できる疾患です。
4. 心房細動、心房粗動とは
一方心房粗動や心房細動の場合は注意が必要です。
この不整脈は2つ悪さをします。
それは
「脳梗塞の原因となる」
「心不全の原因となる」
ということです。
心房細動や粗動が起こると、心房と呼ばれる心臓の部分で血栓(血の塊)が形成されることがあります。それが脳に飛んでしまうことで非常に大きな脳梗塞を起こしてしまいます。
また、心房細動や粗動では長時間頻脈が続くことになり、それが心臓に負担をかけて心不全を併発する場合があります。
いずれの不整脈でも早急に受診が望まれます。
5. 心室頻拍って
心室頻拍に関しては、さらに緊急度がまします。これは失神や突然死の原因にもなる不整脈です。
心室と呼ばれる心臓の部位が痙攣を起こしてしまうような不整脈です。
心室は血圧を直接作り出している大事な部分です。
この部位が震えるような動きになると血圧が十分に作り出すことができず、失神、最悪突然死に至ります。
緊急での病院受診、原因の検索、治療が必要となります。
6. 検査にはどのようなものがあるのか
検査としてはまず12誘導心電図をすることになります。
ここで診断がつけばいいのですが、この検査は1日のなかでほんの一瞬の状態しか判断できません。
家では自覚があるのに病院受診時には症状を自覚していない場合も多いと思います。
その場合は24時間脈拍をチェックできるホルター心電図を行うことになります。
心電図の装置をカラダに装着してそのまま自宅に帰っていただき、24時間後に外しに来ていただき、その後波形を解析します。
結果は1週間以内に判定できます。
それでも診断がつかないような、動悸の発作頻度が稀な場合は、植込型ループレコーダーを皮膚の下に埋め込んでチェックをする方法もあります。
サイズはUSBメモリー程度の大きさで、これを胸の下の方の皮下に植込みます。
この検査では2年程度心電図波形を記録することができます。
発作の頻度が月に1回あるかないかの方に適応となる検査です。
いかがでしたでしょうか?
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
箕面・船場・千里中央・吹田・豊中にある まにわクリニックでは、動悸の検査、診断、治療を行っております。気になる方はお気軽にご相談ください。