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2023.11.16
院長ブログ
当院で行う下肢静脈瘤の診断と治療
足の血管がコブのようにボコボコふくらんでいる
足がよくむくむ
足がよくつる
足がだるい
足がかゆい
むずむずする
皮膚の色が悪い
このような症状をお持ちではありませんか?
それはひょっとしたら下肢静脈瘤かもしれません。
下肢静脈瘤とは、足の静脈(心臓に返っていく血管)に生じた病気です。静脈がコブ(瘤)のようにふくらんだ状態のことをいいます。
基本的には良性の疾患であり、急に大出血をしたり、命を落としてしまったりすることはありません。
ですから、大急ぎで診断や治療をしなければならないものではありません。
しかし、放っておくと生活の質(QOL)が低下してしまうような症状につながることがあり、注意は必要です。
足の静脈は、重力に逆らって心臓に血液が返っていく必要があります。
なので、血液が逆流しないように各所に逆流防止弁が存在しています。
しかしなんらかの原因で逆流防止弁が壊れてしまい、血液が逆流するようになると、血管が瘤のように膨らんでいきます。
このようにして下肢静脈瘤が発生していきます。
下肢静脈瘤自体は太ももやふくらはぎ、足首などさまざまな場所に出来ます。ただし、症状自体はほとんどがふくらはぎにおこります。
また、足に血液が貯留することで症状が出現するため、午前中よりも午後から夕方にかけて強くなることが特徴とされています。
● 下肢静脈瘤の診断方法
下肢静脈瘤の検査は非常に簡単です。
超音波(エコー)を用いて足の静脈に逆流が無いかをチェックして診断します。
無痛であり、カラダに害もありません。
所要時間は片足10分程度です。
● 当院で行う下肢静脈瘤の治療法
下肢静脈瘤と診断された場合、どのような治療が必要かについてですが、一番大事なのは
症状があるかどうか
です。痛みやむくみ、足のはりなどの症状もなく、色素沈着や潰瘍などの皮膚トラブルなど一切なければ、治療の必要はありません。
下肢静脈瘤の治療の目的は症状を緩和し、生活の質(QOL)を向上させることにあります。
女性の場合は美容の問題で治療を希望される方もいますが、その場合は自費診療での対応になります。
当院ではカテーテルを用いた治療(血管内治療)を行っています。
ベッドに30-60分横になっているだけで治療が終了し、日帰りで手術が可能です。
やり方としては、カテーテル(細長い管)を挿入する場所に局所麻酔(部分麻酔)を行い、その後専用のカテーテルを問題のある血管に挿入していきます。
その後血管を詰めてしまい、血液が流れないように処置を行います。
足には多数の血管が存在するため、1本詰めてしまっても問題にはなりません。
血管を詰める方法には2種類あります
1. 血管焼灼術
120℃まで熱を発生できるカテーテルを用いて血管の内側にやけどを生じさせ、血管を閉塞させていきます。
熱が神経や皮膚にも影響を及ぼす可能性があるため、カテーテルの周りに沢山の局所麻酔をつかって手術を行います。神経損傷や皮膚のやけどを完全に無くすことはできませんが、極力発生させないように工夫して行っています。
2. 血管塞栓術
カテーテルの先端から医療用接着剤(グルー)を挿入し、血管を接着剤で硬めしまい閉塞させていきます。
熱を使用しないため神経損傷を起こす可能性はありません。
ただし、数年にわたってグルーが体内に残るため、皮膚炎やアレルギー反応を起こす可能性があります。重篤なアレルギー反応は稀ですが、数千例に1例の割合で血管抜去術が必要になることがあります。
● まにわクリニックでの取り組み
まにわクリニックでは、できる限り苦痛なく手術を受けていただくために、静脈麻酔を行い、眠っている状態で手術を行っています。
手術を行う医師は循環器専門医、脈管専門医、下肢静脈瘤実施医の資格を有しており、豊富な知識と経験の元、安心・安全な治療を心がけています。
術後もお電話での状態把握、診察による創部の確認やエコー検査など、きめ細やかな対応を心がけています。
● 費用に関して
症状のある下肢静脈瘤の診断や治療はすべて保険医療で受診することができます。
下肢静脈瘤の治療ならびに費用は下記の通りになります。
費用は3割負担の場合の自己負担額を目安としています
最後までお読み頂き、ありがとうございました。命に関わる病気ではないですが、症状が悪化すると生活の質に大きく関わる疾患です。気になる方はお気軽にご相談ください。
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