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2024.08.30

院長ブログ

よく見る、クモ状の血管の原因とは!?

ふくらはぎや太ももなどを中心に
クモの巣状の細かな血管をお持ちの方は多いのではないでしょうか

特に女性の場合、

「血管が気になってスカートがはけない」

などのお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないかと思います

原因はなんなのでしょうか?

今回はそのようなお悩みについて解説します。

1. クモ状の血管の原因とは

クモの巣状の血管は「くも状血管腫」と呼ばれ、皮ふに現れる小さな斑点を有し、周囲に放射状に細い血管が伸びている状態です。
見た目がクモの足のように見えるため「くも状」と呼ばれています。

できてしまう原因は様々ですが、今回は5つ紹介します。

1.1. ホルモンバランスの変化

妊娠や経口避妊薬の使用、思春期に見られるホルモンバランスの変動が原因になることがあります。
体内のエストロゲンレベルが上昇することが関連していると言われています。
脂肪肝などで肝臓のデトックス機能が低下したり、環境ホルモン物質の影響でエストロゲンのレベルが乱れることがあります。

1.2. 肝機能の障害

肝硬変や慢性肝炎などを持たれている患者様で見られることがあります。肝臓の機能が低下すると、ホルモン代謝が正常に行われなくなり、血管の拡張が引き起こされることが原因と考えられています。

1.3. 遺伝的要因

くも状血管腫は遺伝的に発症しやすいひともいます。

1.4. 外的要因

長時間の紫外線暴露や外傷が原因で、局所的に血管が拡張してくも状血管腫が発生することがあります。

1.5. 下肢静脈瘤

下肢静脈瘤とは、足の静脈(心臓に返っていく血管)に生じた病気です。静脈がコブ(瘤)のようにふくらんだ状態のことをいいます。
足の静脈は、重力に逆らって心臓に血液が返っていく必要があります。
なので、血液が逆流しないように各所に逆流防止弁が存在しています。

しかしなんらかの原因で逆流防止弁が壊れてしまい、血液が逆流するようになると、血管が瘤のように膨らんでいきます。

そのなかにはくも状血管腫が形成される人もいます。

2. 治療の必要はあるの?

よく聞かれるお声としては

「放っておいて大丈夫?」
「破裂することはないの?」

などです。

まずはじめに言っておきたいことは、

くも状血管腫自体は治療は不要

ということです。
破裂して大量出血する心配はありません。
ただし、特に足首などにできたものは血豆ができたり、少量の出血をする場合があります。
それでも大事に至ることはありません。

ただし、くも状血管腫を引き起こす原因には注意を払う必要があります。
ホルモンバランスの異常で更年期や月経前症候群など他の症状は疾患を引き起こすことがあります。

肝臓に問題ないかどうかチェックもしたほうがよいでしょう。

下肢静脈瘤は良性の疾患なので急いで治療をする必要はありません。
ただし、静脈瘤のせいで、むくみや足がつる、だるい、皮ふの色が変色している、皮疹がある、潰瘍があるなどの症状を有する場合は治療をしたほうがよいでしょう。

3. 気になる場合の対処法

3.1. ホルモンバランスの異常の場合

ホルモンバランス異常の場合、多くはエストロゲンの過剰によるものが多いです。
環境ホルモン物質の暴露、腸内環境の悪化、肝臓機能の低下などが原因となる場合が多いと感じています。
その場合は、普段の食生活の見直し、運動、腸活などがおすすめです。

3.2. 肝臓の機能低下の場合

肝機能が低下している場合、その原因を探る必要があります。現代社会では症例数は減ってきていますが、B型肝炎やC型肝炎のチェック、アルコールを取りすぎていないかなどのチェックが必要です。

飽食の時代で問題になってきているのが脂肪肝です。
脂肪肝になる原因の多くは糖質のとりすぎによる血糖値の上昇です。
血糖値の上昇と聞いて「糖尿病」と思われる方も多いのではないでしょうか。
もちろん糖尿病でも脂肪肝にはなりますが、糖尿病に至っていなくても食後に血糖値が急上昇してしまい、脂肪肝を形成する症例が増えています。

特にアジア人は皮下脂肪に脂肪をためにくく、肝臓や内臓脂肪に脂肪をためやすい人種であると言われています。
痩せていても脂肪肝を認める方を多くみます。

脂肪肝にならないためには、いかに食後高血糖を起こさせないかが重要です。

3.3. 下肢静脈瘤の場合

下肢静脈瘤と診断された場合、どのような治療が必要かについてですが、一番大事なのは

症状があるかどうか

です。痛みやむくみ、足のはりなどの症状もなく、色素沈着や潰瘍などの皮膚トラブルなど一切なければ、治療の必要はありません。

下肢静脈瘤の治療の目的は症状を緩和し、生活の質(QOL)を向上させることにあります。

女性の場合は美容の問題で治療を希望される方もいますが、その場合は自費診療での対応になります。

当院ではカテーテルを用いた治療(血管内治療)を行っています。
ベッドに30-60分横になっているだけで治療が終了し、日帰りで手術が可能です。下肢静脈瘤の検査は非常に簡単です。

静脈瘤について詳しく知りたい方はこちらを御覧ください。

いかがでしたでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

箕面船場にあるまにわクリニックでは下肢静脈瘤の日帰り手術をはじめ、肝臓機能やホルモンバランスを整えるための生活習慣指導なども行っております。

気になる方はお気軽にご相談ください。

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